大学生のころ、何度かテント芝居を見に行きました。
そのころ「赤テント」「黒テント」と呼ばれるテント芝居が隆盛で、赤テントは唐十郎さんが、黒テントは佐藤信さんが率いていたのです。
私が見に行ったのは赤テント(状況劇場)の方でしたけど、唐さんだけでなく、唐さんの奥さんの李麗仙、根津甚八、小林薫といったすごい役者さんたちを生で、しかも近くで見れるというのがテント芝居の魅力でもありました。
唐さんは座長、脚本家、演出家、役者を、一人でやっていましたが、とても才能と教養がある方で、セリフも引用が多くて、正直、私なんかには難解でした。日本語なのによくわからないという…笑
テント芝居の名物は、とにかく詰め詰めにお客さんを入れることです。
今で言うとめちゃ三密ですね。消防法はクリアしていたのかしら?
劇団員の方の掛け声とともに、「ヨイショ、ヨイショ」とどんどん詰めて行って、びっくりするぐらいの人がテントに入ります。
そこでの熱気と空気感は独特なものでした。
テント芝居の役者さんたちは根性がハンパない感じで。。
上手いとか下手とかいうものを軽く越えちゃった演技。
今思うと、表面的な技巧や表現より、人としての内側の奥の方にある何かを表現しようとしていたような気がします。
だから独特の感動があったのかな?
今は体力的にムリですが、今もし見たら、もっと深い何かを感じられるかも。。?