昔、「長い旅がいいのか?」について考えたことがありました。
何年もかけて世界一周をするとか、そういうことに憧れたことがありました。
私は長くても3ヶ月ちょっとぐらいで、それ以上長い旅はしたことがなかったので。
「放浪」と呼べるような旅をしないと、ホンモノの旅人にはなれないのではないか?と考えたりしたのです。
旅のエッセイもよく読んで、長い旅や放浪と呼べるような旅をしている人の感覚を知ろうとしたりもしていました。
3ヶ月ぐらいの旅でも、1週間の旅とは時間の経ち方が違うことに気づきます。
これが1年、2年…となったらどうなるんだろう?と思いました。
でも結局、「放浪」はしませんでした。
大きな理由の一つは「日本の日常が好き」だったことだと思います。
旅も好きでしたが、普通に働いてお金をもらって、決まった場所に住むという日常に愛着を感じていたのだと思います。
また、長い旅をした人のエッセイを読むと、「何かを見てもあまりわくわくしなくなる」ということが書いてあります。
旅が日常となるので、当たり前になり、特別なものと感じることが少なくなるのです。
それはつまらないかな…と思いました。
特別に感じなくなるのでは、旅をする意味があまりないように思えました。
私はつまり、何かを感じるために旅をしたかったのだと思います。
旅の目的は人それぞれで、その人の好きな旅のあり方があると思います。
私の場合は、どこに行ったか、何を見たか、何を食べたか…も大切ですけど、「何を感じたか?」が大切で、それは今も変わらないみたいです。