若い頃と今とでは旅のスタイルがずいぶん変わりました。
私がトシをとったというだけでなく、世の中が変わっていますね。
バックパッカーの頃は、まずどこかに着くと宿探しから始めます。
毎日移動していた旅では、毎日宿を探していました。
今思うと宿探しにすごくエネルギーを使っていましたね。
駅は町の中心から離れていることも多いので、駅に着いたらまず町の中心に行き、それからインフォメーションセンターを探し、そこで宿を紹介してもらったり地図をもらったりします。
いつでもどこでもスマホに地図があるのが当たり前な今とはずいぶん違いました。
小さな町など、町に到着した時点では何も情報がないので、「こっちの方が町の中心かな?」という方向に歩き始めて、違っていたら引き返すとかもありました。
言葉が通じれば誰かに聞くといいのですけど、こちらもたいして英語ができないし、あちらも英語を話さないということもあります。
その頃はそういうのが当たり前でしたし、自分にも体力がありましたが、今思うとたいへんだったなと思います。
今では日本にいるときから、ブッキングコムで予約できます。写真などの詳細な情報がありますから、行ってみたらまったく違っていてがっかりなんてことはありません。
でも情報が豊富なことで、失ったこともあります。
新しい町に着いた時のワクワクドキドキする感じは少し減ったかもしれませんし、街並みの雰囲気からこっちに中心があるかな?と推測するような「カン」もあまり必要なくなりました。
宿探しにエネルギーを使わない分、他のことを楽しめているんだろうなと思います。
情報が豊富なことで得たもの、失ったもの。
得たものを有り難く享受しつつ、失ったものがあることも忘れずにいたいなと思います。